旅先や散歩の途中で、ふいに猫に出会うことがあります。
その場所を目指していたわけではないのに、角を曲がった先や、細い道の途中で、猫たちがいつもの時間を過ごしている。
この日、町角で出会ったのは三匹の猫でした。
一匹は、道の端でゆったりと横になり、こちらを少し気にしながらも動く気配はありません。
一匹は、花壇のそばに座って、どこか遠くを見ているよう。
もう一匹は、背中を向けて、静かに町の様子を眺めています。
三匹が仲良く集まっているというより、それぞれが自分の好きな距離を保ちながら、同じ場所で過ごしている感じ。
その距離感が、なんとも猫らしくて、見ているだけで少し笑ってしまいます。
人間なら、集まればおしゃべりをしたくなるけれど、猫たちは無理に近づきすぎません。
一緒にいるけれど、自由。
同じ空気の中にいるけれど、それぞれの時間をちゃんと持っている。
猫との時間のおもしろさは、こういうところにもあるのかもしれません。
こちらが何かをしてあげるわけでもなく、猫たちが何かをしてくれるわけでもない。
ただ、そこにいる姿を見つけるだけで、その町の記憶がもっと素敵になる。
きっとこの猫たちにとっては、ここがいつもの場所。
人が通り、風が吹き、花壇の葉が揺れ、町の音が流れていく。
その中で、今日も三匹はそれぞれの場所に座って、猫らしい時間を過ごしているのでしょう。
町角で出会った、三匹の猫。
こういう小さな出会いがあるから、また町を歩きたくなるのです。
